2020年10月17日土曜日

恋愛相談 常に微笑みと会釈さえしていれば人間は好かれるものだ。 結婚の道

     

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ああ、人間は、お互い何も相手をわからない、まるっきり間違って見ていながら、無二の親友のつもりでいて、一生、それに気附かず、相手が死ねば、泣いて弔詞なんかを読んでいるのではないでしょうか。

太宰治『人間失格』

  

いま、という瞬間は、面白い。いま、いま、いま、と指でおさえているうちにも、いま、は遠くへ飛び去って、あたらしい「いま」が来ている。

太宰治『女生徒』 

  

私のこの胸の炎は、あなたが点火したのですから、あなたが消して行って下さい。

私ひとりの力では、とても消す事が出来ないのです。

太宰治『斜陽』 

  

僕はね、キザのようですけど、死にたくて、仕様が無いんです。生まれた時から、死ぬ事ばかり考えていたんだ。皆のためにも、死んだほうがいいんです。

それはもう、たしかなんだ。それでいて、なかなか死ねない。

へんな、こわい神様みたいなものが、僕の死ぬのを引きとめるのです。

太宰治『ヴィヨンの妻』 

  

誰しもはじめは、お手本に拠(よ)って習練を積むのですが、一個の創作家たるものが、いつまでもお手本の匂いから脱する事が出来ぬというのは、まことに腑甲斐(ふがい)ない話であります。

はっきり言うと、君は未だに誰かの調子を真似しています。そこに目標を置いているようです。

太宰治『風の便り』 

  

死ぬのか生きるのか、それは人間の幸不幸を決する鍵(かぎ)では無い。

太宰治『パンドラの匣』 

  

人間は、いや、男は、(おれはすぐれている)(おれにはいいところがあるんだ)などと思わずに、生きて行く事が出来ぬものか。

太宰治『斜陽』 

  

女は、自分の運命を決するのに、微笑一つでたくさんなのだ。

おそろしい。不思議なくらいだ。気をつけよう。

太宰治『女生徒』